昨日は霊仙寺湖薪能の本番当日でした。
日中は天気も良く、準備は着々。きもーちよく湖畔の薪能が開催される…ハズでした。
しかーし、午後になると一転雨!
ヤバイ…
でも、折角造った舞台を使用せず解体するのはあまりに切ない。
当初、雨天時の会場変更の決定は2時までに行なう予定でした。この時点で雨は降りはじめているのですが、まあそのウチやむだろうって事で、この時点では余裕の心持ち。
ところが、3時を過ぎても、4時になってもやむ気配が無い…。
スタッフの皆さんは雨天時会場へ片付けに行ってる。
お客様は並びはじめて、本当にここでやるのかと詰め寄ってくる。
究極の決断でした。
「30分遅れでここでやる」
半ば私が押し切った形でした。どうしてもここでやりたい。6時以降は降水確率10%という情報だけが頼りでした。
結果…大成功。大吉でした。
6時の開演時には雨もほぼ上がり、霧が降りてきて幻想的な雰囲気を醸しだします。
地元北信観世九皐会の皆さんの謡曲。そして高坂交友会の獅子狂言。
そして休憩を挟んで、津村禮次郎師による「羽衣」
この羽衣が素晴らしかった。
普段あまり用いないという朱色の衣。天女の舞に引き込まれます。
今回舞台の背は霊仙寺湖。演者にあたらなかった照明の光は漆黒の闇に吸い込まれます。だから天女が浮き立ち、天空の中で舞っているように見えたのでしょうか。
開場の頃には文句タラタラだったお客様も、帰る時には「いいもの見せてもらった」と大好評でした。
今回の決断は素晴らしい結果でした。
でも、これ裏目ってたら…って思うと…(^_^;