信州飯綱町 工務店社長のおもいつき日記

地域活性化工務店という業態を目指して奮闘中のツチクラ住建土倉が、ゆる〜く書いてます。

結露をどうする

某ハウスメーカーで10年近く前に建てられた方から、結露がひどい旨相談を受けましてうかがってきました。
確かに居間の南側の床付近の壁が完全に濡れています。壁でそんな状態ですから、サッシはひどい状態。こんな時は写真のような道具を持って行きます。輻射温度計と言いまして、壁とかの表面温度を離れたところから計測できるものです。
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壁の赤い点がレーザーポインタになっており、この付近の表面温度がわかります。
床から20センチ位までの壁の表面温度と、それより20センチほど上の部分の温度差が3度ぐらいあるのです、壁の上部が温度高いのは普通なんですが、これはあまりにも違い過ぎます。これでは壁が結露するのも無理ありません。何か構造上の問題なのかもしれません。


とは言うものの、いきなり壁をはがすわけにもいかないので、取りあえず生活の仕方で改善できることをアドバイス。
このお宅、灯油のファンヒーターで暖房して、室内で洗濯物を乾かしてる。これでは湿気のダブルパンチ。湿度計は65%を指しています。冬場の人間にとっては60〜65%の湿度はいいのかも知れませんが、断熱性能が標準的な家にとっては酷な環境。結露水のため床が黒くなってます。このあたりの気候で冬場洗濯物を外に干せと言うのは非常識なので、お金はかかりますが、灯油のヒーターをFF式に買い替えることを提案しました。少なくとも灯油の燃焼に伴う湿度は無くなるので、結露は減ると思います。


以前にも書いたかと思いますが、生活スタイルが変わってきています。住宅の性能に関らず、全館暖房するお宅も増えてきています。その為に、以前は問題にならなかったことが出てきます。
そういう時に適切なアドバイスができる存在でありたいと思います。