信州飯綱町 工務店社長のおもいつき日記

地域活性化工務店という業態を目指して奮闘中のツチクラ住建土倉が、ゆる〜く書いてます。

メカニズムを検証する

昨年中古住宅を仲介したお客様から、天井に雨染みのようなものができて、水が垂れてきたとのご連絡。状況は雨降りの時では無く、天気が良く気温が上昇した時だったとのこと。

訪問して、天井裏に上がってみました。

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造りはツーバーフォー工法で、屋根裏は写真のような状況。典型的な内部結露なんですが、実際水が垂れてきた時には、断熱材側では無く、表面に水がついていた模様。さて、そうなるとどういう事なんでしょうか?

で、私なりに出した仮説は以下の通り。

1.断熱材内側に防湿バリアが施工してあるが、端部の処理に隙間があり、高湿度の空気が断熱材内に流れ込む。
2.断熱材の外側で空気が冷やされ結露。断熱材が湿潤状態となる。
3.湿潤状態の断熱材が春先の日射による鉄板屋根温度上昇により熱せられる。
4.飽和状態となった空気が防湿バリアの隙間から天井裏に流れ込む。
5.流れ込んだ飽和状態の空気が逆に断熱材にしみ込んでいる室内側の水分によって、防湿バリアを介して冷やされ、そこで結露。水滴が天井に染みをつくる。

無理やりこんなメカニズムを考えてみました。

垂木は208材なので、100ミリの断熱材の上には10センチ近い空隙がある。棟換気がしっかり機能していればこんなことは起きないはずなので、棟換気の点検が必要か…。

もう少し経過の観察が必要かもしれません。