信州飯綱町 工務店社長のおもいつき日記

地域活性化工務店という業態を目指して奮闘中のツチクラ住建土倉が、ゆる〜く書いてます。

やられた

久しぶりに別荘地の中を奥まで回ってみました。
近くに現場が無いとそうそう隅々まで見て回るという事が無いもので、本当に久しぶりのところもありましたが、回ってみてがく然!木が無くなってる。全部というわけではないですが、敷地の木をほとんど切り倒してしまった区画が目立つようになりました。そして土地の形状も土砂を削って平らにしてしまっているところが沢山あります。
この辺の別荘地の木はほとんどがカラマツで、結構嫌われる木ではあります。戦後の植林の時、なるべく成長が早い木という事でカラマツが選ばれたらしいのですが、最近では建築用としてはねじれが多かったりするのであまり使われません。(長野県の田中知事はカラマツ材の利用に熱心ですが)また、立木の状態でも、カラマツは針葉樹でありながら落葉樹であり葉っぱが一年ごとに落ちます。この葉っぱが腐葉土にもならない。道路に積もったところに霜が降りたりすると、滑って危険。とまあ、あんまり好かれる木でないのは確かです。でも、だからといっていきなり全部切ってしまうのはどうかと思うのです。一気に全部切ったところに植林したとしても、その木が育つまではかなりの時間がかかります。一時的にですが山の保水力は落ちてしまいます。数多い区画の中で1区画がそうしても、全体として大勢に影響はないと思いますが、もしそれが大部分の敷地で行われたら大変な事になるし、そうなりはじめたら歯止めが効かないと思います。やはりこれは区画ごとの責任で、木を伐採するにしても一定量は残す。土地の形質変更は最小限にとどめるという事を守らなくてはいけないと思うのです。
住宅団地の区画と同じように考えてもらいたくない。私の希望です。