信州飯綱町 工務店社長のおもいつき日記

地域活性化工務店という業態を目指して奮闘中のツチクラ住建土倉が、ゆる〜く書いてます。

トイレは安全か?

夜11時半頃、こちらでも長い揺れがありました。マグニチュード7.4とのことで、余震とはいえ阪神大震災クラスの地震。あれだけの規模の地震ですから、余震も別格なんでしょうが、これでは被災地の皆さんも相当不安になってしまう。ここは天に祈るしか無いのでしょうか?


こんな地震もあったからというわけではないのですが、今日は通説に疑問を投げ掛けてみたいと思います。そう、タイトルの通りなんですが、よく、トイレは狭いところを柱で囲まれているから地震に強いと言われます。この意見に対して、私はかなり懐疑的です。地震時における木造住宅の崩壊の仕方を考えた時、例えばトイレの上に大きくて重いものがドーンと落ちてくるような事態が発生したとすれば、柱に囲まれた空間は非常に強いと思います。しかし、そんな状況ってあんまり考えられないですよね。建物が崩壊するとすれば、構造体が横にゆさゆさとゆすられて、それに耐えられなくなった柱梁が、平行四辺形に変形してそのままつぶれるってことになる。そういう場合住宅程度の小規模な建物は、全体的につぶれると考えられますから、逆にトイレのような小さな空間にいると、逃げ場が無くなる可能性が高いのではないかと思うのです。崩壊のメカニズムによってはそうならない場合もあるでしょうが、周囲に空間的余裕があった方が、逃げられる可能性が上がると私は思います。


いずれにしても、最近の建物はそう簡単につぶれませんので、タンスが倒れたり、天井からぶら下がっているものに気をつけながら、最初の揺れが収まるまで室内にいて、収まってから慌てず避難するってことで良いと思います。ひとつだけ注意をお願いするとしたら、吹き抜けのような天井の高いところの下にはいない方が良いでしょうね。小さいなモノでも高いところから落ちてくると加速度ついてケガをしますから、通常の天井の高さのところでってことで、よろしくお願いします。